みんなでシストレをやると市場が機能しなくなる?

「みんなでシストレをやると市場が機能しなくなる?」というような内容の質問を頂きました。
セミナー終了時にも同じような質問を何人かの方から頂いたと思います。

 FMやアナリストの方でもそのような意見をお持ちの方がいらっしゃるようですが、私なりの考えをまとめたいと思います。

 以前に炭谷道孝さんという個人投資家の方が書籍で、商品先物のガソリンの引け間際のアノマリーを利用した必勝法を紹介しました。ところが書籍発売後すぐにその必勝法は機能しなくなってしまいました。
 このような事は取引量が少ない市場ではしばしば起こっています。しかし半年もするとその必勝法はまたある程度機能するようになりました。

 為替のような巨大市場でもそういったことは起こりえます。
2000年以前と2000年以降ではまずボラテリィティが大きく異なります。昨年のはじめあたりまでボラテリィティは相対的に下がり続けました。
 これは外為法の改正で市場参加者が大きく変わってきたと言う事も原因として上げられますが、ヘッジファンドなどを中心にコンピュータを利用した自動売買システムが細かいカウンターモデル中心と言う事も上げられると思います。
 一昨年の2005年優秀な運用成績を残したモデルは、カウンター系のモデルが多かったのですが、昨年2006年に優秀な運用成績を残したモデルは欧州通貨を中心とした長期トレンドフォロー系のモデルでした。
 今年になってボラテレリティはかなり大きくなってきています。

 システムトレードの流行や市場参加者の変化、流行した手法などの影響によって、市場が偏った動きをする事はあると思います。ところがあまり偏りすぎると自然と反対方向へ動き出してしまう。これが大きな流れとしての市場原理のような気もします。
 
 大多数の人がカーナビを使って裏道で渋滞を回避したら裏道が込んでしまいます。しかしそのとき幹線道路はある程度すいてきます。その後また幹線道路を走る人が増えていく。そのようなことの繰り返しと大筋は似ているような気もします。
 
 システムトレードや個人投資家の大勢の参加が市場原理を歪めてしまうようなことはないと思います。
 ただ機関投資家が得意とする伝統的な手法が、いつまでも機能するとは限りませんが‥。